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戦略レシピ

既存の条件を組み合わせて、組める幅を広げる。

03 エントリー・04 エグジット タブの条件カタログは、そのままの形では気づきにくい 組み合わせ方があります。ここでは、代表的な5つの組み方を、設定・何を近似しているか・ 再現できない部分・約定の前提とあわせて紹介します。

ここでの説明は組み方の機能紹介であり、特定の売買判断を勧めるものではありません。 それぞれの組み方が近似できる範囲と、できない範囲の両方を記載しています。

価格とオシレーターの逆行 (ローリング・ダイバージェンス)

価格は安値を更新しているのに、ストキャスティクス RSI は切り上がっている状態を、確定した高値・安値を目視で結ぶ方式ではなく、営業日ごとに判定できる形で組みます。

基本形

エントリー条件 (すべて成立 (AND))

  • 高値・安値ブレイク: 安値更新 (期間 30日)
  • ストキャス RSI: しきい値を上回る (期間 30日 / しきい値 25)

エグジット条件 (すべて成立 (AND))

  • 高値・安値ブレイク: 高値更新 (期間 30日)
  • ストキャス RSI: しきい値を下回る (期間 30日 / しきい値 75)
  • エントリー条件は「すべて成立 (AND)」で組みます。直近30日の安値更新と、ストキャスティクス RSI が自身の直近30日レンジの中で切り上がっている状態を、同じ営業日に同時に要求します。
  • エグジット条件は同じ形の逆向きです。直近30日の高値更新と、ストキャスティクス RSI が自身の直近30日レンジの中で切り下がっている状態を同時に要求します。

出来高の裏付けを足す (任意)

エントリー条件 (すべて成立 (AND))

  • 高値・安値ブレイク: 安値更新 (期間 30日)
  • ストキャス RSI: しきい値を上回る (期間 30日 / しきい値 25)
  • OBV (オン・バランス・ボリューム): 移動平均を上回る (期間 20日)

エグジット条件 (すべて成立 (AND))

  • 高値・安値ブレイク: 高値更新 (期間 30日)
  • ストキャス RSI: しきい値を下回る (期間 30日 / しきい値 75)
  • 基本形のエントリー条件に、OBV (オン・バランス・ボリューム) が20日移動平均線を上回っている条件を AND で追加します。価格・オシレーターの逆行に、出来高の裏付けを加える組み方です。
何を近似するか
「価格は安値を更新しているのに、モメンタム系の指標は反対に切り上がっている」という、いわゆる強気ダイバージェンス (逆行現象) を、山・谷を2点結んで確定させる方式ではなく、直近レンジ内での相対位置を営業日ごとに判定するローリング (移動窓) 形式で近似します。
再現できない部分
教科書に出てくる「確定した2つの安値・高値を線で結ぶ」パターン認識そのものではありません。ここでの判定は、直近30日の安値・高値の更新と、直近30日レンジ内でのストキャスティクス RSI の位置を営業日ごとに評価する構造のため、確定した山・谷を待つ方式とは検出のタイミングが異なります。
約定の前提
条件の判定はその日の終値時点で行い、約定は翌営業日の始値です(その日のうちに約定したものとしては計算しません)。

地合い悪化からの退避 (レジーム退避)

TOPIX が200日移動平均を下回っている間は新規エントリーを止め、保有中の建玉も最大保有期間で機械的に手放す組み方です。

基本形

市場フィルター

  • TOPIX と移動平均 (市場環境): 上回る (期間 200日)

エントリー条件 (すべて成立 (AND))

  • 移動平均クロス: ゴールデンクロス (短期 MA 期間 25日 / 長期 MA 期間 75日)

保有期間で決済: エントリーから 15 取引日後に決済します。

  • 市場フィルターに「TOPIX と移動平均 (市場環境)」の 200日・上回る、を設定します。市場フィルターはエントリーの前提条件として働くため、TOPIX が200日移動平均を下回っている間は新規エントリーが止まります。
  • エントリー条件は、ここでは移動平均クロスのゴールデンクロス (25日/75日) を代表例として使っていますが、この組み方は既存のどのエントリー条件にも重ねられます。
  • 04 エグジット タブの「保有期間で決済」を15取引日に設定します。地合いが悪化して新規エントリーが止まった後も、保有中の建玉は最大保有期間に達するか他のエグジット条件が成立するまで持ち続けられます。
何を近似するか
「地合いが崩れたら新規エントリーを止め、保有中のポジションも長く持ちすぎない」という規律を、市場フィルター (エントリーの前提条件) と保有期間で決済 (安全弁) の組み合わせで近似します。
再現できない部分
地合いが悪化した当日に、保有中の建玉を即座に手仕舞いするわけではありません。市場フィルターが働くのは新規エントリーの可否のみで、既存の建玉は保有期間の上限に達するか、他のエグジット条件が成立するまで持ち続けられます。地合い悪化の発生から実際の退避までに、最大で保有期間の日数分の遅れが生じます。
約定の前提
条件の判定はその日の終値時点で行い、約定は翌営業日の始値です(その日のうちに約定したものとしては計算しません)。

週足の環境認識を日足で近似する (週足換算)

週足チャートを使った環境認識とクロスの判定を、日足のまま、長めの期間設定で近似します。環境認識 (状態) とクロス (1日限りの合図) は性質が異なるため、variant を分けて示します。

基本形 (環境認識フィルター)

市場フィルター

  • TOPIX と移動平均 (市場環境): 上回る (期間 200日)

エントリー条件 (すべて成立 (AND))

  • 移動平均 (汎用): 上回る (期間 200日 / 移動平均の種類 SMA (単純移動平均))
  • ROC (変化率): しきい値を上回る (期間 200日 / しきい値 0%)
  • 「移動平均 (汎用)」を200日・SMA・上回る、に設定します。日足200日はおよそ週足40週線に相当する長さです。
  • 「ROC (変化率)」を200日・上回る・基準値0、に設定します。200営業日前からの値上がりが続いているかどうかを見ます。
  • 「TOPIX と移動平均 (市場環境)」を200日・上回る、に市場フィルターとして設定します。
  • この3条件はいずれも、成立している間は毎営業日成立し続ける「状態」の条件です。「すべて成立 (AND)」で組み合わせると、週足での上昇トレンド環境に近い状態を日足のまま判定できます。ここでは環境認識としての使い方を示しており、実際の売買タイミングには、エントリー・エグジット条件を別途組み合わせてください。

週足相当のクロスでタイミングを取る

エントリー条件 (すべて成立 (AND))

  • 移動平均クロス: ゴールデンクロス (短期 MA 期間 50日 / 長期 MA 期間 130日)
  • 「移動平均クロス」を短期50日・長期130日・ゴールデンクロス、に設定します。日足50日/130日はおよそ週足10週線/26週線のクロスに相当する長さです。
  • この条件は、クロスが起きた当日だけ成立する1日限りの合図です。基本形の条件のような「状態」ではないため、基本形のエントリー条件に AND で重ねると、クロス当日に環境条件もすべて揃った日しか成立しません。環境認識と組み合わせたい場合は、状態の条件を市場フィルター側 (TOPIX と移動平均) に置くか、別々の検証として比較してください。
何を近似するか
日足のまま、より長い期間設定を使うことで、週足チャートに近い判定を代用します。基本形は移動平均・変化率による環境認識 (成立し続ける状態の判定)、「週足相当のクロスでタイミングを取る」は週足10週線/26週線に相当するクロス (クロスが起きた当日だけ成立する合図) を代用します。
再現できない部分
実際に日足を1週間ごとに集計した週足バー (週の始値・高値・安値・終値) を使った判定と、数値まで一致するものではありません。週足特有の「週の途中で条件が成立すると、その週の残り営業日はシグナルが変わらない」という粒度は再現できません。ここでの各条件は営業日ごとに判定されます。
約定の前提
条件の判定はその日の終値時点で行い、約定は翌営業日の始値です(その日のうちに約定したものとしては計算しません)。

状態と初回反応の組み合わせ (シーケンス条件の代用)

「A が起きたあと、しばらくして B が起きたらエントリー」という時系列の順序条件を、状態条件と初回反応条件の同時成立で近似します。

基本形

エントリー条件 (すべて成立 (AND))

  • RSI (相対力指数): しきい値を下回る (期間 14日 / しきい値 38)
  • モメンタム: ゼロを上抜け (期間 10日)
  • RSI の14日・38・下回る、を状態条件として設定します。RSI が売られすぎ水準にある間、この条件は成立し続けます。
  • モメンタムの10日・ゼロを上抜け、を初回反応条件として設定します。モメンタムがマイナスからプラスに転じた最初の営業日だけ成立します。
  • 2条件を「すべて成立 (AND)」で組み合わせると、「売られすぎの状態が続いている間に、勢いが反発に転じた最初のタイミング」を1つの条件として表せます。
何を近似するか
「A (売られすぎ) が起きたあと、N 日以内に B (反発の勢い) が起きたらエントリー」という時系列の順序条件を、状態条件 (RSI が売られすぎ水準にある) と初回反応条件 (モメンタムがゼロを上抜けた最初の営業日) の同時成立 (AND) で近似します。
再現できない部分
「N 日以内」という明示的な期限は設定できません。実質的にどれだけの間この状態が保たれるかは、RSI がどれだけ売られすぎ水準を維持し続けるか (RSI 自体の計算に含まれる平滑化の効き方) によって間接的に決まります。1つの銘柄で同時に持てるポジションは1つのため、条件が繰り返し成立してもエントリーは最初の1回だけが採用されます。
約定の前提
条件の判定はその日の終値時点で行い、約定は翌営業日の始値です(その日のうちに約定したものとしては計算しません)。

決算後の値動きの続きを狙う (PEAD 型)

決算発表後に値動きが続く傾向を、業績イベントをそのままトリガーにする組み方と、株価・出来高の反応で近似する組み方の2通りで示します。

業績トリガー型

イベント条件

  • 前年比成長: 純利益の前年比成長率が基準値を上回る (基準値 10%)(トリガー:この条件単独でエントリーの引き金になります)

保有期間で決済: エントリーから 20 取引日後に決済します。

  • 「前年比成長」の純利益・上回る・基準値10%、を「トリガー」に設定します。トリガーに設定したイベント条件は、テクニカル条件を1件も設定しなくても、それ単独でエントリーの引き金になります。
  • 決算が判明した営業日にエントリーの引き金が立ちます。04 エグジット タブの「保有期間で決済」を20取引日に設定し、次の決算をまたぐ前にポジションを閉じます。
  • 業績イベントは決算の開示のたびに (年4回超) 発火し、四半期決算と本決算 (通期) を区別しません。

株価・出来高の反応で近似

イベント条件

  • 決算発表タイミング: 発表後 (日数 5暦日)

エントリー条件 (すべて成立 (AND))

  • ギャップ: 上方向ギャップ (しきい値 3%)
  • 出来高急増: 上回る (平均期間 20日 / 倍率 2倍)

保有期間で決済: エントリーから 20 取引日後に決済します。

  • 「決算発表タイミング」の決算発表後・5取引日以内、をイベントの絞り込み条件として設定します。
  • 「ギャップ」の寄り付き上昇・3%以上、と「出来高急増」の20日平均・2倍以上、をエントリー条件として「すべて成立 (AND)」で組み合わせます。決算発表直後の株価・出来高の反応で、業績サプライズに対する市場の評価を代わりに捉える組み方です。
  • 04 エグジット タブの「保有期間で決済」を20取引日に設定します。
  • ※「決算発表タイミング」の日数は取引日を単位とする表記ですが、実際の判定は暦日に近い計算です。連休をまたぐ場合、日数が数日程度ずれることがあります。
何を近似するか
決算発表後に値動きが続く傾向 (PEAD、決算発表後ドリフト) を狙う規律を、業績イベントをそのままトリガーにする組み方 (業績トリガー型) と、決算発表後の株価・出来高の反応で近似する組み方 (株価・出来高の反応で近似) の2通りで示します。
再現できない部分
業績イベントは決算の開示のたびに (年4回超) 発火し、四半期決算と本決算 (通期) を区別しません。決算をまたぐ前に手仕舞いする組み方 (決算発表前を起点にする判定) は、発表予定日の履歴を遡れないため組めません。ここでは発表後を起点にする組み方のみを示しています。
約定の前提
条件の判定はその日の終値時点で行い、約定は翌営業日の始値です(その日のうちに約定したものとしては計算しません)。

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